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18-7 セックスレスは解消できる!夫婦の親密さを取り戻す対話術とテクニック

18-7 セックスレスは解消できる!夫婦の親密さを取り戻す対話術とテクニック

「私たち、セックスレスかもしれない…」。この悩みは、多くの夫婦にとって非常にデリケートで、しかし深刻な問題です。身体的なつながりの欠如は、やがて心の距離を生み、孤独感や不満を増大させかねません。

ワシントン大学の心理学名誉教授であるジョン・ゴットマン博士の研究によれば、性の満足度は、実は**「夫婦の友情の質」**と深く結びついています。言い換えれば、寝室での問題は、寝室の外での日常的な関係性の問題が反映された結果である場合が多いのです。

この記事では、ゴットマン博士の科学的知見に基づき、セックスレスを乗り越え、夫婦の親密さを取り戻すための対話術と具体的な方法について解説します。

なぜ性の話は「曖昧」になってしまうのか

多くの夫婦が、セックスについて話そうとすると、要点がぼやけてしまい、結局何も解決しないまま会話が終わってしまうことがあります。ゴットマン博士はこれを「もやもや感が残ったまま終わる(vague out)」と呼んでいます。

× 悪い例:

妻:「ねえ、私たちの関係、昔と比べて何かが変わったと思わない?」

夫:「そうかな?僕は今のほうが落ち着いていて良いと思うけど」

妻:「でも、何かが…」

この会話では、妻は「もっと触れ合いたい、性的な親密さが欲しい」と感じていますが、それを直接言葉にできずにいます。拒絶されることへの恐れや羞恥心が、ストレートな表現を妨げているのです。しかし、このような曖昧なコミュニケーションは、相手に真意を伝えることができず、かえって欲求不満とすれ違いを深刻化させてしまいます。

親密さを取り戻すための5つの方法

ゴットマン博士は、性の問題を乗り越え、よりロマンティックな関係を築くために、誰でも実践できる5つの方法を提唱しています。

①「セックス」の定義を広げる

多くの人が「セックス=オーガズム」というゴールを目指してしまいがちですが、この考え方が時にプレッシャーや不安を生み出します。ゴットマン博士は、この定義を大胆に広げることを提案します。

「夫婦関係における全てのポジティブな行いは、それ自体が前戯である」

この言葉が示すように、セックスとは、寝室だけで行われる特別な行為ではありません。日常の中でのささいな優しさ、協力的な態度、感謝の言葉、思いやりのあるキス、それらすべてが二人の性的エネルギーを高める「前戯」なのです。

  • 相手を非難するのではなく、**日常のポジティブな関わりを増やすこと。**それが、結果的に身体的な親密さを育む土台となります。

②「それ」について話す方法を学ぶ

性の悩みについて話すときは、批判を避け、穏やかでポジティブな言葉を選ぶことが極めて重要です。人は性的な事柄において非常に傷つきやすいため、伝え方一つで相手の心は固く閉ざされてしまいます。

× 悪い例:「全然触ってくれないじゃない!私のこと、もう魅力的に感じないんでしょ?」(非難・決めつけ)

〇 良い例:「この前、ソファで映画を観ながら肩を抱いてくれたのが、すごく嬉しかったな。ああいう時間をもっと持ちたいな」(具体的な行動+自分の感情)

大切なのは、相手を責めるのではなく、**「自分がどう感じるか」「何をしてほしいか」**を具体的に伝えることです。また、パートナーの性的嗜好を、自分への評価だと受け取らないことも重要です。それは二人の違いであり、優劣ではありません。お互いが尊重し合い、妥協点を探る姿勢が求められます。

③誘い方と断り方の「儀式」を作る

セックスを「誘う」「断る」という行為は、大きな心理的エネルギーを必要とします。この負担を軽くするために、二人だけの**「儀式(リチュアル)」**を作ることをゴットマン博士は推奨しています。

例えば、著名なセックスセラピストであるロニー・バーバック博士は、「1(全く気乗りしない)~9(ぜひしたい!)」の9段階スケールで気分を伝え合う方法を提案しています。

妻:「誘ってくれてありがとう。でも、ごめんなさい、今日は疲れていて『1』かな…」

夫:「そっか、教えてくれてありがとう。じゃあ、ゆっくり休んでね」

このように儀式化することで、断る罪悪感や断られる恐怖心を和らげることができます。重要なのは、「ノー」と言われた側が罰を与えないことです。不機嫌になったり、相手を責めたりすれば、パートナーはますます「イエス」と言いづらくなります。ゴットマン博士の研究では、むしろ「ノー」を理解し、受け入れた夫婦の方が、長期的には性生活が豊かになるという興味深い結果も出ています。

④性の愛情マップを共有し、更新する

原則1で学ぶ「愛情マップ」は、性的な関係においても同様に重要です。パートナーが何に興奮し、何を心地よいと感じ、どのようなファンタジーを持っているのか。この「性の愛情マップ」をお互いに知り、継続的に更新し続ける必要があります。

「最近、どんな時に性的だと感じた?」「どんな風に触れられるのが一番好き?」といった具体的な質問を通じて、お互いの世界を探求し続けましょう。

⑤継続的な対話で関係をメンテナンスする

性の問題は一度話せば解決するものではありません。お互いの気持ちや状況は常に変化します。定期的に「最近どう?」と対話を持ち、関係のメンテナンスを続けることが、長期的な満足感につながります。

もし対話がこじれても、焦る必要はありません。本書で学ぶ「穏やかな始め方」や「修復の試み」といったスキルを使いながら、根気強く話し合うことが大切です。

性の問題は、夫婦の友情と信頼のバロメーターです。テクニックに走る前に、まずはお互いが安心して本音を話せる関係性を築くこと。日常の小さな「向き合う」姿勢の積み重ねが、やがては寝室での豊かな親密さとなって、あなたたちの関係をより深く、満たされたものへと導いてくれるでしょう。

更新日: 2026年1月10日

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